宿便は存在しない?宿便の正体

宿便という言葉は、医学博士の甲田光雄氏が、 一私案として考え出したいわゆる滞留便のことです。

大正時代に生まれて、今から10年前に亡くならています。

当時の医学では、宿便というものも信じるに値するものだったのかもしれませんが、 現在では宿便というものは存在しないと言われています。

しかし、甲田光雄医学博士の指す宿便は、滞留便と同じものだと認識されています。

この宿便は、当初は大腸のヒダに残った便が排出されずに腸内に留まっていて、 そのために慢性の便秘や、ダイエットの妨げになるというものでした。

しかし、実際は腸は常に動いているのでヒダの谷間というものも一定しているわけではないため、 蠕動運動時に剥がれて排泄されることが、分かっています。

また腸の中をカメラで見ても宿便の存在は見当たらないとのことです。

断食などで宿便は排出されると言うことですが、実際は宿便と言われる緑がかったような便は、 腸内の死んだ細胞などが腸壁に残っていたものが剥がれたに過ぎないと言われています。

しかし、宿便と言われるものが、滞留便を指すのであれば呼び方は違えども同じものであるはずなので、 宿便がないとは言い切れないものです。

便秘になると、腐敗した便がいつまでも腸内に滞留してしまいます。

甲田光雄医学博士が提唱するように、断食などをしながら、青汁を飲むとあるとき、 どっさりと腸内の宿便が排出される、というのはそのとおりです。

断食は常に動いている腸を休めて、副交感神経の活動を高めるのに役立つからです。

ある程度断食すれば、宿便(滞留便)はどっさり出て行きます。

それまで弱かった蠕動運動が活発化するからです。

では具体的に、どっさり便をだして、便秘を改善するにはどうしたらいいのでしょうか。

宿便(滞留便)の排出方法

具体的に、どのように宿便を排出するのかということですが、 日本人に一番多い便秘が、弛緩性便秘になりますので、 この例で言えば食物繊維を良く摂取して蠕動運動を定期的に起こすことです。

これは、甲田光雄医学博士も自分の患者に特製の青汁のようなものを飲ませて断食を実行していたようですので、 現代でも同じことが言えると思います。

食物繊維は腸を掃除して、善玉菌を増やし悪玉菌を滅する為の役割があります。

と同時に便秘の根源である、滞留便を速やかに排出するので、 まずは食物繊維の豊富な食生活を送ることが良いでしょう。

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また、運動も大事な事です。

腹筋に力のない老人や女性に多い、このタイプの便秘は出せないまま滞留弁は増えて行くことで、 体のむくみや、腰痛を引き起こすのです。

たかが便秘されど便秘です。

気がつくと、非常に重い別の疾病を併発する事もありますので、注意したいところです。

甲田光雄医学博士が用いた食物繊維は、おもに青泥といわれる数種類の葉野菜をこしたものを飲む事で、 腸を刺激したようです。

この青泥の中身は定かではありませんが、緑の葉野菜であれば食物繊維が豊富なはずですから、 個人で試す場合はお好きなもので大丈夫だと思います。

また穀類では玄米を使用したようです。

玄米は、ダイエットにも効果があると根強い人気の穀物ですので、 便秘に苦しんでいる人には割合、受け入れやすいものだと思います。

このように宿便(滞留便)を排出するには適度な腹筋能力と、食物繊維が多大な力になります。

あまりにも腹筋が弱いと、血圧が上がりますので脳疾患にも気を配らなくてはならなくなります。

普段から、便秘にならない生活を心がけていきたいものです。

そんな宿便(滞留便)の予防方法とはどのようなものでしょうか。

宿便(滞留便)を予防するためには

便秘の予防は、日頃の行いに掛かっていると言うと、言いすぎでしょうか。

しかし実際に便秘は過度のストレスなどでも、なりやすいのです。

毎日規則正しい生活を旨として、体内時計を毎朝リセットしていけるような生活になれば、 例え前日に便秘の症状があって、宿便のようなものをお腹にゴロついたように感じても、 翌日の朝には大蠕動運動によって排出できるはずなのです。

1日に1度だけ訪れるこの大蠕動運動を逃さないためにも正確な便意を朝に起こせるように、 生活習慣には気を配りましょう。

日本人に最も多い弛緩性便秘は、便秘の中ではポピュラーなものですから、 そこまで深刻にならずとも、少しの生活の変化で改善されていきます。

肉類などの、動物性の食べ物を控えると腸内の腐敗も抑えられますから、 ある程度の動物性タンパク質は仕方ないにしても、 便秘の症状があるうちは野菜中心の食事に変えるだけで、随分違います。

水分を我慢するのもやめましょう。

水分は便を柔らかくするので、積極的に飲む事で便秘を改善できます。

宿便(滞留便)もポロッと便意と共に排出されるに違いありません。

甲田光雄医学博士の時代は便秘に苦しむ場合は、安易に浣腸などで対処していました。

現在も急を要する場合は、浣腸を使います。

しかし、こうした対処療法では、根本的に解決できないと、食事療法などを考案された事は今も見習えるところです。

食物繊維が宿便(滞留便)を排出することは少しも間違ってはいない、 最新の医学の中での常識だからです。

安易に宿便はない!というのは簡単ですが、便秘研究の先駆者に敬意を評しても良いと思うのです。