ストレスが腸の神経細胞を硬直させる

東京医科歯科大学の藤田紘一郎名誉教授によると、腸は考える臓器だと言うことです。

または、第二の脳とも言われています。

どういうことかと言うと、生物がこの地球上に誕生した40億年前に生物に 最初に備わった器官は実は腸なのだそうです。

そして、脳ができたのが5億年前と言われています。

地球最初の生物は腸を持ち、腸から脳が派生したというのです。

脳にとって非常に大切な脳内伝達物質セロトニンも腸の中には90%もあります。

しかし脳の中にはたったの2%しかないのです。

しかも脳にある2%のセロトニンが欠乏するだけで、人間はうつ病になってしまいます。

腸は人間の思考をも司っていると考えると、深遠ですね。

だからこそ腸はストレスに弱いのです。

人間がストレスを感じると、そのストレスはセロトニンやドーパミンなどの 脳内伝達物質のある腸へダイレクトにダメージを感じさせてしまうのです。

ストレスが、神経細胞を硬直化させてしまうのです。

頭で考えた悩みやストレスにより、腸にもダメージが来たと思いがちですが、 もしかしたら脳より先に、腸がストレスを感じる能力に長けているのかもしれません。

そして、それにより便秘を引き起こしてしまうのです。

難しい事の後に便秘と聞くと、随分身近な言葉に思えるから不思議ですね。

セロトニンとドーパミンは腸で作られる

脳内にある幸せ物質というのが話題になった事がありました。

この幸せ物質が出ていると、若返り幸福な気持ちになれるというものです。

この物質の正体は、セロトニンとドーパミンです。

このふたつの物質は、腸で作られているのはご存知でしょうか。

腸で作られた幸せ物質は、脳に伝達されます。

もし腸内環境が悪化して、セロトニンとドーパミンを生成できなくなれば 脳に幸せ物質は行き届かなくなりますから、途端に不幸感覚が強くなります。

ストレスを感じる毎日の中で、便秘になったとき、 何故か気持ちが沈んだりネガティブな状態に陥りませんか? 一方、毎日快便でストレスがない時には意味もなくポジティブなはずです。

心の状態はまさに腸次第なのです。

ちなみにドーパミンは快楽に関することや、 意欲的なことや学習などを司りセロトニンは心の落ち着きや平安さ、 満たされた感情を司ります。

ストレスがたまり、便秘になるような状態は、 このふたつの物質が上手に生成されていない証拠です。

便秘になると悪玉菌が優位になり、善玉菌がなくなってしまいます。

じつはこの幸せ物質のセロトニンとドーパミンは善玉菌がないと腸の中で作られないのです。

悪玉菌が増えている状態ではいつまでも便秘も続きますし、 心の平安も永遠に訪れないのです。

その状態が続き、脳内の幸せ物質が欠乏すると人間はあっという間にうつ病になって、 命を絶つことさえあるのです。

自律神経を安定させて体内時計を正常に!

こうしたことからも、自律神経を安定させるのは大切です。

自律神経が正常に機能していれば、 腸内も善玉菌が増えますし便秘も解消されるからです。

そもそも自律神経の乱れは、ストレスによるところが多いとされています。

自律神経が先に乱れて、ストレスが増大する、ということも考えられますので、 意識的に自律神経を整えて、腸内環境にも配慮していきましょう。

自律神経を整えるには、まず体内時計を正常化することが一番です。

体内時計とは人間の臓器や細胞は、体の中に組み込まれた時間のルールによって、 円滑に動いているというものです。

もちろんこの中には自律神経も含まれています。

この体内時計は朝日を見ることで、リセットされて新しい1日を正常に刻み始めます。

自律神経が乱れてストレスを感じているなと思ったら、朝日をみてください。

その時に体内時計はリセットされますから、その日は早寝早起きに徹しましょう。

体内時計が正常化すれば、自律神経も元に戻ります。

しかしこれは一時的なことなので、規則正しい生活を心がけないと、 すぐにストレスの虜となり引いては腸内環境も悪くなり、 悪玉菌の増殖から便秘になります。

セロトニンとドーパミンが腸内で生成されないことで、 脳への伝達も滞り、ストレスが増大して最後には心を本格的に病んでしまうことになりかねません。

痙攣性便秘の特徴と対策

ストレスに直結した便秘と言えば、痙攣性便秘です。

ストレスや自律神経の乱れで常に腸の中が痙攣しているので、 便秘になったり下痢になったりを絶えず繰り返している状態の便秘です。

現代人に多い便秘で、とくに働き盛りの男性に多いとも言われています。

如何にストレスをなくしていけるかが、痙攣性便秘から解放されるための鍵になります。

それには規則正しい生活で自律神経を元に戻し、セロトニンとドーパミンを増やすことです。

腸の中が善玉菌で溢れて、便秘から解放されているとき、 脳へ幸せ物質が送られて、人間は幸福感に包まれるようになっているのです。

お腹の調子がいつも良い人は、幸せでうつ病にもならないということなのです。

腸は脳に匹敵する、人間の本質に迫る臓器なのです。